こども性暴力防止法|ブログ

特定行政書士|寺島朋弥

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寺島行政書士事務所ブログ

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こども性暴力防止法

昨今、小学校教諭によるとんでもないわいせつ事件がニュースになりました。そこで問題になっていることの一つが、私立学校の7割以上が、教員採用の際、わいせつ処分歴をチェックするデータベースを活用していなかったことが判明した点です。

制度は違いますが、保育士にも類似のデータベースがあり、各園は保育士を採用する際に、そのデータベースにアクセスして、過去の性犯罪歴をチェックすることが昨年度から義務付けられています。私もそのシステムを知っていますが、チェックするための手続きが煩雑なため、どのくらいの園がちゃんと確認しているのだろう…と疑問に思っていたところに、こども家庭庁が活用状況を調査する準備をしているというニュースも入ってきました。

私が顧問をしている園では、そのあたりの運用状況は随時確認しているので問題ないのですが、全国でどのような調査結果が出るのかハラハラしているところです。

ちなみに、あえて書きませんが、この制度は抜け穴があるので、一刻も早くこども性暴力防止法に基づく本格的な仕組み(日本版DBS)を運用開始して、子どもたちを守るべきだと思っています。

日本版DBSはまだ準備中のようですが、私が危惧しているのは、犯罪歴がある者の権利を守ろうとするあまり、極端に使いにくいシステムになると、今回と同じことが繰り返されるのではないかという点です。犯罪歴は個人情報にあたるので、管理を徹底することが必要なのは理解できるのですが、性犯罪歴がある者の個人情報と子どもの安全を天秤にかけた場合、どちらがより公共の福祉に資するかという視点でシステム設計・運用をしてもらいたいと願っています。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年7月31日

保育園の香り

保育園には独特の香りがあります。ピューラックス(消毒液)の匂いや給食の香りが混ざり合って作り出されていると思われる、保育園にしかない香りで、幼稚園とはまた違う独特な香りで、ほぼ全ての保育園で共通しています。

私は自分の子の送迎で9年間ほぼ毎日保育園に通っていたので、あの香りは子どもたちが幼かった頃とリンクし、懐かしい気持ちになるものです。

今は平均すると週に1~2回のペースで、お客様の園に訪問していますが、どこの園でも共通するあの香りに安心感を覚えるものですが、考えてみたらそんな人他にはなかなかいないでしょうね。園の職員さんたちにとっては「命を預かる職場の匂い」であって、安心感を得られるどころか、むしろ緊張感を思い出す香りでしょうし。

自分の場合、仕事の上で、子どもたちの幼かった頃を思い出すきっかけが度々あり、育児を振り返ることができるので、恵まれた環境と言えるのかもしれません。

そんなことを考えながら、今週も保育園訪問をしてまいります。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年7月28日

幼保行政書士の移動手段

この記事はどちらかというと、東京23区でこれから開業する同業者で、幼保関係に関心がある方向けの記事です。

さて、行政書士の移動手段は、全国的に見たら自動車が圧倒的に多いのは言うまでもないでしょう。しかし、都市部の行政書士は、電車・バスによる移動が多いのが実状かと思います。

そもそも都市部(特に東京23区)での生活は、プライベートでも車を必要としないので、そもそも車を持っていないことも多いと思いますが、幼稚園・保育園系の手続書類はいまだに押印書類(つまり紙媒体)も多く、ファイルも分厚いことが多いので、私は結構車を使うことが多いです。

都心部での車移動で一番気がかりなのが、駐車場探しです。料金が高いのはともかくとして、一番の問題はそもそも駅近は満車だらけで、空いてるところを探して延々と時間を浪費してしまう恐れがあることです。それによって遅刻などとんでもないので、極力予約制の駐車場を使うようにしますが、お客様の園の立地によっては、付近に予約制駐車場がない場合もあります。そういう園への訪問は、そもそも電車を選択します。

ちなみに、幼稚園はどんなに都心部であっても駐車場付き(敷地内になくても付近の園バス駐車場に余裕があったりする)がほとんどなので、基本的に心配いりません。逆に保育園の場合は、保護者さんであっても車での送迎禁止が当たり前で、近づくことすら難しかったりするので、初めて行くところはリサーチが必要だったりします。

行政書士業務も分野によってはほとんどオンライン化され、PC1台で、場合によっては移動もせずに事務所内でほとんど完結することもあると思いますが、保育や特に幼稚園はまだまだ書面主義であり、また、不動産まわり等現場に触れないと分からないことも多かったりするので、結構移動することが多いです。(ハンズフリーで移動中に電話に出られるのも車移動のメリットです。)

ところで、私の場合、5・6月が保育園(社会福祉法人)に集中しなければならない反動で、7月はその間にスポットで受けていた幼稚園三昧になる傾向があり、暑い時期にエアコンが効いた状態で悠々と移動できるのでありがたいなと思うことが多かったりします。もっとも、園によっては夏休みまでにどこまで進められるかという問題も出てきて、7月に幼稚園を集中させ過ぎると大変なことになるので要注意ではあります。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年7月15日

役員変更手続き

社会福祉法人、学校法人等で理事会、評議員会等を取り仕切っていた総務関係の皆様、大変お疲れ様でした。今年は歴史のある社会福祉法人は、4年に一度の一斉改選にあたる法人が多く、学校法人も改正法施行後初めての定時評議員で、諸々調整がある年でした。

特に社会福祉法人は今週頭までの現況報告(財務諸表等電子開示システムでの届出)を終え、今はホッとしていることと思います。

ここで忘れがちなのが、保育側の役員変更手続きです。全員重任であれば手続き不要の自治体が多いですが、中には重任でも届出が必要なケースもありますし、更には保育所の中で一時預かり事業を行っている場合は、それぞれに対して確認変更届が必要だったりするので、保育の認可・確認を管轄する部署に、どのような手続きが必要か、あるいは必要ないのかを確認することをおすすめします。

保育側の役員変更については、届出を怠っていてもすぐには把握されず、行政側からアナウンスがあることはほとんどありません。指導検査の際に発覚し、指摘されてしまうことがほとんどなので、十分注意しましょう。

ちなみに法人側のほうも、自治体によってまちまちです。社会福祉法人の場合、WAM NET(財務諸表等電子開示システム)に最新の役員名簿を常に上げておけばいいという自治体もありますし、いちいち届出書を提出しないといけない自治体もあります。こちらは、調査書等でわりと早めに把握されることが多いので、監査まで放置されて大事になることは少ないかとは思いますが、上記と併せて念のため確認しておくことをおすすめします。

時々弊所にお電話をいただき、「うちは○○市にあるのですが○○の手続きは必要ですか?」と質問される方がいらっしゃいますが、私は全ての自治体を把握している訳ではなく、むしろ全国の1%くらいしか経験ないと思うので、まずは所轄庁に直接問い合わせることをおすすめします。その上で、よく分からないとか、時間がないということであれば、ご依頼をいただければ原則として全国どこでも対応いたします。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年7月2日

保育園のリーダー会議

先日、大きめの保育園で、リーダー会議にアドバイザーとして出席する機会がありました。

乳児保育、幼児保育、看護、給食、事務のそれぞれのパートの責任者が、小さめのテーブルを囲み、現在園として抱えている課題について相談をするというもので、非常に内容の濃い会議です。こういうと語弊があるかもしれませんが、理事会といった役員会議よりもずっと重大かつ緊急性の高い内容について話し合われました。

一人の対象者のことを、それぞれの専門知識を活かして議論するので、私も勉強になることばかりでありがたかったです。もちろん、法的な観点での助言を求められたらお答えしますが、役員会議の質疑応答とは違い、生身の要援助者について現場の実践者に対して話すのは、独特な緊張感(今日間違った回答をすることによって下手したら命に関わることになりかねない)があります。

保育そのものというより、児童福祉全般の知識をもっと幅広く身に付ける必要性を感じたので、自分の専門知識を磨く傍ら、児童福祉全体についてもっと深く学んでいきたいと思います。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年6月24日

乳幼児の魅力

先日、1歳6か月の友人のお子さんと半日過ごす機会がありました。

昨年、赤ちゃんの頃に一度会ったことはありますが、当然覚えているはずもなく、最初は真顔で警戒(と言っても泣く訳ではなく大きな瞳で見つめてくるだけ)されましたが、慣れてくると笑顔を見せるようになり、私の膝の上に乗ってご機嫌に。

何なのでしょうね。無垢な乳幼児を抱いているときのあの癒しというか、幸せな感覚。他では絶対味わえない感覚です。繁忙期の最中、幸せに包まれる時間を過ごすことができ、友人とお子さんに感謝。

次会うのはいつになるか分からないけど、半年先とかだとこの子の記憶から私はリセットされているでしょう。でもその頃はちょっとした会話ができるようになっていて、また今回とは違った遊びができるはず。子どもの成長は儚くも嬉しいものです。

この子たちが将来幸せに生きられる社会を残せるよう、日々頑張らないといけないなと気持ちを新たにすることができました。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年6月13日

改正行政書士法

本日、改正行政書士法が成立し、来年1月1日から施行されるというニュースが入ってきました。改定点は5点くらいあるのですが、実務に直接関わる部分は特定行政書士制度の改正でしょう。

そもそも特定行政書士というのは、11年前にできた制度で、それまで原則として弁護士しかできなかった行政不服申立ての代理業務が、法定研修を修了した行政書士(特定行政書士)に認められるようになった制度のことなのですが、条件として「行政書士が作成した」書類に関する不服申立てしかできなかったのです。それが今回の改正で「行政書士が作成することができる」に変更されたため、税務・労務・特許といった他士業の独占分野以外の行政手続全般の不服申立てに関われるようになる訳です。

私の実経験では、待機児童問題(「保育園落ちた日本死ね」問題)が深刻だった6~7年前までは、保育園に落ちたことが納得いかないから正式な手続きで行政に文句を言いたいといった相談が結構ありました。ところが、現在の行政書士法では入園申請時に行政書士が関わっていないと不服申立てをすることができないので、アドバイスまでしかできない状況でした。(ちなみに、一般的なご家庭で、保育園の入園申請を行政書士に依頼するといった発想に及ぶ人なんてほとんどいませんが、経営者さんは案外その発想に及ぶようで、経営者さんのお子さんの入園申請書類の作成は当時何度も経験しています。)

しかし、今回の改正法が施行されたら、同じ相談があった場合、いきなり不服申立てから受任することも可能という訳です。(実務として意味があるかは当然別の話です。)もっとも、待機児童問題は全国的に既に解消されていて、激戦区でも数十分歩く園なら必ず入れるといった状況になってるので、少子化問題が解消されて子どもの人数が爆発的に増えない限りは同じ需要は出てこないと思います。

また、他の分野の業務であっても、そもそも行政手続きのプロである行政書士が関与したのに不許可なんてことは通常はあり得ず(許可要件満たしていないならお客様に申請を諦めてもらうのがプロ)、行政書士が申請したのに放置(不作為)されるなんてことも普通は考えられないので、現行制度では、活用の幅が極めて限られていました。その点においては、今後は一般の人が自分で申請して不許可になってから初めて行政書士に相談した場合、再申請か不服申立てかの選択肢が増えるということになるので、国民にとっては使いやすい制度になるのではないでしょうか。

我々特定行政書士にとっても、審査請求等は通常の許認可申請とはまた違うテクニックが必要になる分野なので、いつ関わることになってもいいように改めて気を引き締めてまいりたいと思います。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年6月6日

理事会ラッシュ

今週は社会福祉法人のお客様の理事会ラッシュです。理事会は、定時評議員会の前に中14日空ける必要があるので、どうしても1週目になることが多く、今週はあちこち出向いています。

しかし、書類作成業務としてはもう評議員会招集通知やら役員改選の場合は理事長選定理事会書類の追い込みに入っています。(と言っても実作業は補助者さんが頑張ってくれている訳ですが…)理事会議事録は開催前に概ねできており、時間・参加者・監事の意見を現場で編集するだけの状態。それでも現場では思わぬ議論が起こったりするので気は抜けません。

さらに議事進行サポートのご契約をいただいている場合は、事前に作成している進行台本を元に、司会や議長との事前打ち合わせもあり園内で半日仕事です。

そして、来週からは招集通知やWAM NETの現況報告、行政指導監査用の調査書の作成、今年から報告項目が増えて厄介になった子ども・子育て支援情報公表システム「ここdeサーチ」の入力作業の合間に、司法書士さんと登記の調整を行ったりしていると、あっという間に評議員会ラッシュを迎えます。そういう状況なので、6月はほとんど事務所にいないか、いても全く余裕がなく、しつこい営業電話に出てしまったときはついつい冷たい対応をしてしまったりします。(苦笑)

その分、7月の開放感は最高なので、もうひと踏ん張り、頑張ってまいります!

特定行政書士 寺島朋弥

2025年6月5日

童心に帰る

私は年に数回、放送大学の保育関係の面接授業を受講するのですが、楽しみの一つにグループワークがあります。

保育系なので、絵本やおもちゃ、折り紙等を使ってのワークが多いのは確かですが、特に好きなのが自身の子ども時代を振り返って語り合う内容です。大の大人が、みんな目を輝かせて楽しそうに話をして、もちろん自分も何十年も前のイタズラの武勇伝などを話したりします。(笑)

イタズラと言えば、意外なのが女性も案外少女時代いろんなことをしてるんですよね。保育系の科目はどうしても女性の割合が9割以上になってしまうので、グループワークも4~5人の女性の中に男1人というのが常で、もう何十回も経験してるのですっかり慣れましたが、子ども時代のイタズラネタのディスカッションってとても盛り上がるのです。それでもイタズラといえば怒られるのはいつも男子ってイメージがありますが、要するに男子は要領が悪いから見つかって怒られやすいということでしょうか。(笑)

とにかく、どんな年齢の人でも、それぞれ子ども時代があり、その原風景って案外鮮明に思い出せるもので、それを語り合うと皆が童心に帰り、楽しい時間を過ごせるのが不思議です。

さすがに5年も保育学を部分的にかじっていると、保育系の科目であえてこういうことをやる理由は分かるのですが、学術的・実践的な意味合いだけでなく、童心に帰る機会というのは心が洗われるようで元気になるのが不思議です。もはや学問というより、リフレッシュの一つになってるような感じです。

とはいえ、子どもについて関心のある人と一緒に真剣に学ぶのは楽しいので、それはそれとして、今後もいろんな授業・講座に参加していきたいものです。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年5月27日

懐かしい仲間

先日、5年以上前に仕事上で付き合いのあった同業者から久しぶりに連絡があり、学校法人の運営について相談したいということでした。

聞けば昨年も改正私学法対応の寄附行為変更認可申請を自力でこなしたようで、かつて短期間ではあるものの同じ仕事をしていた仲間が、同じ時期に同じ大変さを味わっていたのだなと思うと、感慨深いものがありました。

医療法人を扱う行政書士は、東京都行政書士会の中に専門の部署が出来てから最近増えてきているようですが、社会福祉法人や学校法人はまだまだ少数で、これらの法人と継続的に取引のある同業者はなかなか出会えません。

例えば、デジタル化が進んでいると公言する東京都も、学校法人の手続きはいまだに原本証明含めてハンコだらけで、正本・副本(市区を経由する幼稚園手続きはそれを3部も!)まで分厚いファイルにしないといけなかったりといった現実があるのですが、この苦労を通じ合えるだけでも盛り上がるものです。(笑)

個人事務所が引き受けられる件数はたかがしれているので、同業者のネットワークはとても大事だと痛感しているので、こういったつながりは大事にしていきたいものです。

なお、同業者であっても専門・技術的な話をお伝えする場合は、規定の相談料をいただいております。そこはプロである以上、ケジメだと思っているので、時々あるのですが、いきなり電話してきて質問だけしてくる行為はご遠慮いただいております。

特定行政書士 寺島朋弥

2025年5月22日