開設案件の終盤|ブログ

特定行政書士|寺島朋弥

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寺島行政書士事務所ブログ

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開設案件の終盤

今週はとある4月1日開所案件の最終現地確認がありました。認可園ではないのですが、数か月の短期案件がいよいよ終結しようというところです。

事業開始後に引き続き顧問をやるやらないに関わらず、許認可業務としては一区切りなので、やや気が早いですが達成感と同時に寂しさも感じるものです。

社会福祉法人の設立認可であったり、認可保育所開設の場合、1つの案件に2~3年かかることが当たり前なので当然ですが、比較的短期間で終わる案件であっても、やっているときは全力疾走なので、それなりに感慨深いものがあります。

許認可業務を進める上で辛いときは、その施設を将来利用する子どもたちの笑顔を想像しながら進めるのですが、あと10日もしたら実際にここに子どもたちが入るのだなぁと…。

その子どもたちの幸せの基盤作りに、裏方として少しでも役立つことができたのであれば、行政書士冥利に尽きるというものです。どうかこの施設が末永く続き、一人でも多くの子どもたちの幸せの礎となりますように。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月22日

保育学

顧問契約の内容によっては、事業計画ばかりではなく、保育計画等についても相談を受けることがあります。ただし、保育の場合は助言ではなく、あくまでも行政が好みそうなネタの例示であったり、こういう話を聞いたことがありますよ程度に留めるようにしています。理由は、私は法令に関する専門家ではあるけど、保育については素人であり、お客様(保育士)の専門性を尊重すべきだと思っているからです。

しかし、引き出しが多いためか、「どこで学ばれたのですか」と聞かれることもあります。

専門的かどうかはさておき、単位という意味では放送大学の幼児教育・保育に関する放送科目やオンライン科目は全て履修してきました。(放送大学では、実務経験のある保育士が、特例で幼稚園教諭の資格を得るための講座が充実しており、誰でも受講することができます。)また、面接授業も、日程が合えば関東近郊の保育系の科目はできる限り受けるようにしていますが、単位として形に残るものはその程度です。あとは、任意の保育ゼミに参加していたり、コロナ禍前は白梅学園大学の公開授業に出たりしたことがあります。

つまり、全く体系的に学んでいないので、専門性なんて無く、興味本位で学んでいるだけなのです。

幼保専門とは言っても、あくまでも法令であり、保育や幼児教育という行為そのものについては全くの素人であるので、誤解がないようにここに記しておきます。

とはいえ、法令の専門性とお客様が持つ保育の専門性を上手に融合するために、日々様々な角度から学び続けていきたいと思います。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月18日

卒園シーズン

先日卒園式の練習があちこちの園で行われているエピソードを書きましたが、現在は次々と本番が行われています。

例えば6年お付き合いのある園の場合、契約開始当時は0ちゃんだった子たちが今月卒園する訳です。毎月訪問している場合、顔と名前が一致する子もいたりする訳でして、保育者でない第三者の私でもセンチメンタルになる時期でもあります。そういった子どもたち宛てに、ささやかですがお祝いを贈らせていただいております。

おめでとう!立派な小学生になってまた会える日を楽しみにしてるよ!

という気持ちを込めて…。

ちなみに、認可保育園は日中家庭保育ができないことが前提なので、3月31日まで利用する家庭が多く、多くの年長さんは卒園式の翌日以降もいつもどおり登園します。(そして翌日から小学校の学童クラブへ。)そういう意味では、式自体でお別れではないので幼稚園とは違うのですが、それでも保育者も保護者も大号泣(子どもたちは案外笑顔!)だったりします。長い子は6年通っていて、赤ちゃんの頃から家庭と園で一緒に育ちを見守ってきたから感慨もひとしおということでしょう。

自分の子の卒園式では、全年長児の赤ちゃんの頃からの成長過程のスライドショーが感動的な音楽と共に流れたりして、あれを見せられて泣くなというのは拷問です。(笑)※当時はコロナ全盛期で、歌は難しかったというのもあります。

子どもは当然として、育児・保育は、行為そのものが尊いものだと思っています。卒園式は、就学期まで育てあげた保護者さん、保育士さん、園職員さんへの慰労会という意味合いもあると感じています。そして、そんな素晴らしい育ちのステージを、法の側面で裏方としてサポートし続けることができることに対して大変誇りを感じております。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月16日

お誕生報告

今日は朝一番最初のメールが、顧問先の事務担当者(男性)のお子様のお誕生報告。

言われてみれば、これまで公私で幾度となく「出産報告」を受けてきましたが、当事者が女性であることが多く、男性側であっても夫婦と顔見知りであることが多かったので「出産おめでとう」に違和感がなかったのですが、男性当事者からの報告を受けて奥様を存じ上げない場合、一瞬どう伝えるべきか悩んでしまいました。もっとも当事者の奥様が出産したことには変わりないのだからあまり深く考える必要はないのでしょうけど。

結局「お子様のお誕生おめでとうございます」とお電話し、第一子誕生当時の男親の気持ちを共有していろいろと盛り上がりました。また、出生直後は行政手続きが半端ないので、効率的に手続きを進めるためのアドバイスといった行政書士らしい実務的な話もさせていただきました。(笑)

いずれにしてもこの世に赤ちゃんの誕生報告以上に明るいニュースは存在しないと思っています。

今日一日、明るい気持ちで仕事ができることについて、その赤ちゃんとご家族に感謝しながら丁寧に仕事を進めてまいります。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月12日

私の3.11

13年前の発災当時、私はまだ劇団四季のスタッフをしていて、東京でとある大型ミュージカルの本番付きで巨大な舞台機構を操作していました。

本番中の最も盛り上がるシーンで震度5強の揺れに襲われ、上演は危険と判断し、即座に中止に。その日はお客様が帰宅難民となり客席で宿泊せざるを得なくなり、我々も当然劇場から帰れませんでした。

被災地の悲惨な光景をテレビで見ながら祈りつつ、翌日は原子力発電所の建屋が爆発する衝撃的な映像を見ながらも、壊れた舞台装置をひたすら修理していました。

そして当時の代表・浅利慶太氏が、「明日から公演を再開する!」と決断し、驚きつつも何とか再開できるレベルまで補修し、実際に日曜には再開しました。チケットはほぼ完売でしたが、当然いらっしゃったお客様はごく少数でした。(震災が理由でお越しになれなかったお客様には払戻しをしていたはずです。)それでも、何とか無事に公演を行い、惜しみなく拍手をいただいたことを覚えています。

劇場の立地が計画停電の対象区域外だったこともあり、そのまま休むことなくロングランを続けることになりました。しかし、計画停電等の影響で電車がろくに動いていない路線も多く、劇場関係者の多くが数週間自宅に帰れず、劇場に泊まり込んでおり、私もその一人でした。

正直なところ、被災地で連日死者・行方不明者数が急増し、原子力発電所が次々と爆発する中、自分たちがハッピーミュージカルを毎日上演することに違和感が無かったと言えば嘘になります。しかし、今になって思えば、あの日々に観劇に来てくださったお客様にとっては、希望であったことと信じています。逆境の中でも、自分たちにできることは何があっても続けるという精神。まさにShow must go onを実感する日々でした。

そして、あの時の精神があったからこそ、劇団はコロナ禍も乗り越えることができたのでしょう。

今の私は全く別の業界で仕事をしていますが、劇団時代に培われた精神は日々大切にしていきたいものです。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月11日

国際女性デー

行政書士は84%が男性です。一昔前は9割近かったと記憶しているので、女性の割合が急に増えているのは、業界全体の能力や視野が広がるという意味で喜ばしいことだと思います。

しかし、会務に熱心に取り組んでいるとかでない限り、士業は基本的には自分とお客様の世界なので、自分自信はあまり男性社会にいるような感覚はありません。むしろ私は保育系が専門ということもあり、お客様は女性が中心の業界で、顧問先の代表者も全員女性ということもあり、女性社会の中で仕事をしている感覚であったりします。

さて、ここまで何気なく書いて振り返ると、自分自信で2つのジェンダー・バイアスに気付きました。

一つは「保育系=女性」という部分で、私の知人にも素敵な男性保育士さんが何人もいらっしゃいますが、そういった事実を把握していても無意識にさらっと書いてしまうものです。昔ながらの「育児は女性がやるべき」というバイアスが、その事実を作り上げてしまったという一例だと思います。

もう一つは「女性がいると能力や視野が広がる」という部分で、これはいくつかの意味で言ったつもりですが、よく世間で言われる「女性はよく気が付いてきめ細やか」ということも含んでいました。確かに経験則から言ってそれは事実のような気がします。しかし、これも昔からの「女はこうあるべき」という「教育」がもたらした結果ではないでしょうか。逆に、私自身一昔前の人間なので「男はやんちゃなくらいがちょうどいい」などと言われて育ったものですが、子どもながらに「友達とは乱暴な言葉遣いで話さないと」というプレッシャーを感じることもありました。

その意味では、令和の現代はだいぶ良くなったと言えるでしょう。しかし、まだまだ自分を含めて、昭和の人間が大多数を占めているので、ジェンダー・バイアスというのはそうそうなくなるものではないと思います。

要するに何が言いたいのかというと、社会全体に散らばっているジェンダー・バイアスに一人ひとりが気付けるかということこそが大事だと思います。私もここ数年、放送大学でジェンダー(LGBTQ含む)に関する科目をいくつも受講し、当事者を含む数多くの人とディスカッションを繰り返す中で、徐々にそういったことに気付けるようになってきました。

今日は国際女性デー。つまりは世界中が女性に感謝するとともに、女性の権利擁護について考える日という認識でいますが、男女問わず問題点に気付く人が一人でも増えることが大事だと思います。

改善するのは簡単なことではないですが、気付かなければそもそも改善などできません。自分ももっと敏感になれるよう、まだまだこの分野も学び続けたいと思っています。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月8日

3月のお仕事

今年は5年ぶりに認可保育園の4月1日新設案件に携わっていない年のため、いつもより余裕のある3月を過ごせるかと思っていたのですが、仕事に余裕ができれば別の仕事が入ってくるもので(普段はあまり受ける分野ではありませんが4月1日に児童福祉系の事業所開設を控えてます)、結局例年とあまり変わらない3月を過ごしているところです。

そんな中、比較的好きな時期はまさに今の時期(3月上旬)で、新入園説明会への立会い(部分的な説明)や、事業計画の策定、理事会の準備等で既存園に頻繁に出入りすることになるため、「卒園」直前の独特の空気を味わうことができます。おかげで頭の中で「さよならぼくたちのほいくえん」やら「ドキドキドン!一年生」やらが無限ループしています。(笑)

逆に言えば昼間はほとんどお客様のところにいて、事務所で作業をする時間がほとんど確保できないため、毎晩自宅での作業になってしまいますが、理事会が全て終わるまでは体調を崩す訳にはいかないので、気合を入れていこうと思います!

全ての年長さんの就学を祝いつつ……。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月7日

同志

本日は若手の司法書士さんの事務所を訪問してきました。お会いしたかった最大の理由は子ども関係について話が合いそうだったから

10年もこの仕事をしていると、それこそ何十人も司法書士さんの知り合いはいますが、案外子ども関係の法令を含む、子ども全般について熱く語れる方とはこれまで出会えませんでした。(行政書士は案外保育士がいらっしゃるのですが…!)

ついでにお互いの子の年齢が近かったことで、出産育児といった話まで盛り上がり、1時間の予定がついつい2時間近く経ってしまいました。

お互いのバックボーンや立ち位置は全然違うけど、子どもの権利・利益に対する想いを同じくする同志のネットワークは大切にしていきたいものです。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年3月1日

補正予算

社会福祉法人は、この時期に補正予算を作成し、3月に来年度の予算と合わせて理事会の承認を得るケースが多いです。よく「たった数週間のためになぜわざわざ補正予算を?」と聞かれることがあるのですが、理由は二つあります。

一つ目は「予算と実績がずれたら補正予算を組まないといけないから」。根拠は定款や経理規程にあるのですが、具体的にどのくらい予算と実績がずれたら補正予算を組むといった規定はほとんどないので、(監査で突っ込まれないように)「念のため」であったり、会計事務所のほうである程度基準を設けている場合もあるようです。当然、期中に大きな出来事があればその都度補正予算を決議し、この時期は第二次であったり第三次であったりする法人も多いと思います。

二つ目は「翌年度の当初予算編成に役に立つから」。この時期に補正予算を組むとなると、4月から1月は実績値が入るので、並行して作成している翌年度の当初予算にも役に立ち、一石二鳥だったりします。

そして、当初予算編成に合わせて事業計画書を作成し、3月の理事会の準備を進めていくことになります。

ちなみに、3月の土曜日は理事会が多いのですが、入園説明会や卒園式やらも重なり、複数の法人の理事をやっている園長先生は本当に大変そうです。(※いずれ解説しますが、3月は書面によるみなし決議をやらないケースがほとんどです。)そういう先生たちの負担にならないように、理事会の現場がスムーズに進むよう入念に準備している毎日です。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年2月26日

開業初年度のお話

この記事はどちらかというと行政書士試験合格者向けとなります。時期的に、先月合格発表があったばかりで、早い人は登録・開業準備をしている頃かと思うので、少しでも参考になればと思います。

私は2014年5月1日開業ですが、それまではプロフィールにもあるとおり、演劇関係の仕事をしていましたので、行政書士どころか、法律関係の仕事とは無縁でした。しかし、即独(先輩の元で修行を積まずに独立開業すること)を決意できた訳は、資格受験予備校伊藤塾の存在が大きかったのは事実です。

現在は名称がやや変わっていますが、当時は「実務開業講座」という名称で、確か自分は3期生だったと思います。

当時のカリキュラムは、行政書士のメジャー業務の概要をいくつかと、経営論といった簡単な内容でした。正直なところ、実務にすぐに役に立つようなものではありませんでしたが、同じような人が毎週のように顔を合わせて学べたのは本当に貴重な経験になりました。

その中で、やはり一番役に立ったのは、経営論でした。開業するということは、経営者になるということで、経営の知識かセンスのどちらかは持っていないと成り立ちません。その事実を早い段階で気づけたのは本当にありがたいことでした。3年くらいで廃業してしまう人が多いのは事実ですが、ほとんどは共通して経営者マインドが不足しているような方が多い印象です。したがって、独立開業を目指すなら、何よりも経営者マインドを培うことこそが大事だと思います。

ちなみに、私は開業当初から漠然と保育園の許認可専門になりたいという夢はありましたが、先行事例(当時は保育を専門に扱う行政書士などいなかった)がなかったため、完全に手探りでした。保育園の園長先生が集まるような研修会に参加させてもらったり、政府の子育てシンポジウム、様々な自治体の子育て関連事業者向けのイベントに参加して、とにかく自分の存在を知ってもらうことに必死な1年でした。

幸運にも1年目から保育園の新設に関わることができ、しかもそれを何とか一人で乗り切ることができて(当時は周囲に保育を扱ったことのある先輩が皆無だったため)自信につながりました。

つまり私は、経営の厳しさを1年目に座学を通して知り、がむしゃらに行動し、によってお客様と巡り合い、依頼を受けることで、幼保専門行政書士としてのスタートを切ることができたということになります。

行政書士事務所の経営は、とても大変なことですが、自分の好きな分野を専門にできると、案件を達成したときの喜びはとても大きく、とても幸せになれる仕事です。現在、開業を目指して頑張っている方たちは、ネット上の声で不安になることもあるかとは思いますが、そういった声だけに振り回されず、何が何でも夢を達成するという気概を持って臨まれるのがよろしいかと思います。

なかなか子ども分野に関心を持たれる方が少ないのは10年やっていて痛いほど分かっていますが、もしもこの記事を読んで、多少なりとも子ども分野に関心を持たれる方がいらっしゃれば、それだけでも嬉しく思います。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年2月23日