独占業務|コンサルタント

特定行政書士|寺島朋弥

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寺島行政書士事務所ブログ

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独占業務

行政書士には独占業務が与えらえています。

他人の依頼に基づいて官公署に提出する書類や権利義務・事実証明に関する書類(電子データ含む)作成を有償で行うことは行政書士しかできません。(他の法律で制限されているものは除く。弁護士法、税理士法、司法書士法等…)

これまでも独占規定はありましたが、今年1月から「いかなる名目によるかを問わず」という文言が追加(施行)され、これまで(違法な)コンサル業者がよくやっていた「書類作成支援」「申請サポート料」といった名目が通用しないことが明示された訳です。

それに伴い、行政庁の間で改正行政書士法施行の通知が飛び交い、例えば警察署から自動車ディーラーに注意喚起の案内が行ったりしているようです。

ところが、これには不安な要素もあります。車庫証明等、多くの行政書士が扱っている分野でしたら特に問題はないのですが、幼保分野のように、ほとんどの行政書士が扱わない分野で、これまでコンサル業者が主に担っていた分野の場合、いきなり行政書士に依頼してもまともに業務を行えないケースがたくさん出てくると思います。

例えば何でもやりますと謳っている新人さんに保育所の認可申請業務の問い合わせがいったとして、見通しを見誤り、無理筋の案件を受任してしまったら、依頼者も当人も破綻してしまうことになりかねません。それなら最初から知識の豊富なコンサル業者に相談して、早めに無理だと判断してもらったほうがお客様のためになる訳です。

個人事務所の場合、扱える数も種類も限りがあるので、どうしても専門特化するほうが効率がいいのは仕方ないのですが、せめて自分が扱えない分野の問い合わせが来たとき、他の事務所を紹介できるように支部活動などで横のつながりを持っておくことは大切だなと思います。

あとは医療や保育・障害・介護といった福祉関係を始めとする、あまり行政書士が参入していないけどお客様が困っていてコンサル業者に頼り切りな分野に興味を持って本気で勉強する新人さんが増えてくれるといいなと思います。

ちなみにこのような書き方をすると、コンサル業者を否定しているように思われるかもしれませんが、決してそんなことはなく、むしろ保育業界においてはコンサル業者の存在がとても助かっていたります。実際に園舎建設といった大きな案件の場合、コンサル業者と分担・協力して進めることが多いのも事実です。最終的にはそこに通う子どもたちの利益を考えられる業者と協業していけたら素敵だなと思っています。

特定行政書士 寺島朋弥

2026年1月20日

認可保育園の新設案件の実情

ふと思い立ったので、認可保育園(保育所や地域型保育事業を総じてこの記事では「認可保育園」と言います。)の新設案件の行政手続きの実情について書いてみようと思います。

行政書士の王道業務は「許認可」であることは言うまでもなく、その「認可」という文字があるとおり、認可保育園の申請は行政書士業務と言えます。ところが、実際にこの業務を経験したことがある行政書士はとても少ないです。

HPなどでいろいろ解説してあるのを目にすることがありますが、経験者からすると「ん??」と思うような内容も多々あり、大手さんは別としてフルで携わった経験のある同業者はそれほど多くないのではと思っています。

計画から1年程度で完結する地域型保育事業(いわゆる小規模認可保育園=以後「小規模園」とします。)は経験したことがある同業者と話したことはありますが、2~3年かかる認可保育所(0~6歳まで100人くらい預かるような規模の認可保育園)をフルで経験したことがある人とは直接お会いしたことはありません。(大手事務所さんはチームで実際にこなしていると思います。)

それでは、この10年で無数の認可保育園が立ち上がりましたが、申請業務は誰が担っていたのでしょうか。

私のこれまでの経験からまとめると、認可外から小規模園単体を作ったという話であれば、経営者さんが自ら頑張って申請書類を作成し、行政手続きをされているケースが多いです。中には職員である保育士さんまで巻き込んで、夜中まで残業して書類作成をしたという話も実際に聞いたことがあります。

次に、小規模園を多数展開しているような株式会社さんの場合は、自社内に行政手続きの部署を設置し、人海戦術で行っているケースをいくつか見てきました。

最後に、大規模な施設整備(建設工事)が伴う案件の場合は、ほとんどは設計業者さんや、保育事業のコンサルタント会社が「サポート」しています。その場合、有料で書類作成を行ってしまうと行政書士法違反になるため、(作成は)無料であったり、(作成はせずに)支援であったりと上手いことやっています。※そういった案件が途中で頓挫しかけて私が引き継いだことがあり、契約内容含めて実情も把握しています。

しかし、私はそのことで行政書士法的にどうなのかとか、とやかく言うつもりはありません。一番の問題は、大型の認可保育園案件に対応できる行政書士が少なかったことにあると思っているからです。そして、今後も認可保育園案件が続くのならともかく、少子化の影響で新設案件は現に急激に減っているので、今更この業務について学ぼうとする同業者が出てこないのは仕方のないことだとも思っています。

そういう状況で私ができることと言えば、新人の行政書士が関わるチャンスがあるのであれば積極的に受けるようアドバイスし、場合によっては共同受任すること。そして、大型案件をゼロベースから手伝った経験のある現補助者さんが将来資格をとって独立するのであれば、同じレベルの仕事ができるようにノウハウを引き継げるようにしておくこと。といったことかと思っています。

認可や確認の変更手続きであったり、監査対応であったりと、既存園の行政手続きに関わる機会は数多くあるのですが、やはり新設認可申請の経験があるかどうかはとても大きいことだと思います。というのは、認可案件は、全てがスムーズに行くなんてことはなく(少なくとも私はそんな経験ありません)、想定外のトラブルのオンパレードです。それらを対処するノウハウは、変更手続きなどで想定外のことが起こったときに応用がきくケースが多いので、トラブル経験はあるに越したことはないと思っています。

私は10年間で10件以上の新設案件にせっかく携わらせていただいたのだから、その経験を活かしていけたらと考えています。

特定行政書士 寺島朋弥

2024年7月8日