日本版DBSと行政書士
日本行政書士会連合会が運営する中央研修所で、先日こども性暴力防止法(日本版DBS)に関する講座が公開されたので、早速受講してみました。
私自身、顧問園については継続的にご支援させていただいている内容で、今年春先のGビスID取得から各種規程の制定・改定については把握している内容でしたが、こまもろうシステムの具体的な仕組みまでは把握しきれていないところでしたので、大変有意義なものでした。
こども家庭庁の参事官、弁護士兼社会保険労務士、行政書士が講義をするという贅沢な内容で、日本行政書士会連合会が子ども関連法の研修を行うこと自体とても珍しいことなので嬉しく思いました。2年前に施行された私立学校法改正の時は、思いっきり行政書士業務に関わる内容なのに、全く扱われることなく、結果ほとんどの行政書士が取り扱うことをせず、弊所のように元々扱っているところに依頼が集中し、対応しきれない状態になっていましたので、今回のように法施行前に行政書士全体に周知してくれるのは大変ありがたいものです。
日本版DBSについては、学校設置者等(認可保育園等)の義務事業者については事前準備は概ね終わっているところがほとんどかと思います。あとは従業者研修が残っているところが多いかと思いますが、自治体の情報も確認しつつ進めていくしかありません。
問題はこまもろうシステムが稼働してからの取り扱いで混乱が生じることが予想されます。こまもろうシステムのマニュアルに行政書士等に「事務担当者」として委託できる旨が明記されていることから、行政書士事務所に問い合わせが来ることが予想されます。日本版DBSは子どもの人権を守るためのものですが、一方で性犯罪歴があっても社会復帰している者の人権についても配慮する必要があり、その辺の絶妙なバランスで成り立っている制度ですので、総合的に人権意識のある人しか扱ってはならない仕組みだと思っています。
行政書士等とありますが、このシステムは基本的に事業者とこども家庭庁のやり取りとなり、「官公署に提出する電磁的記録の作成」に該当し、法令上業務委託を受けられるのは弁護士・弁護士法人と行政書士・行政書士法人のみになると解されます。つまり、無資格のコンサルタントはこの時点で排除されていると考えられます。そして、私自身もよくあることですが、弁護士さんは通常こういった単純な行政手続は自らは行わず、行政書士につないでくることが多いです。よって、行政書士がしっかりこなせないと、世の中の児童関連事業者が困ってしまうことになると思われます。
私は既にたくさんの保育園や幼稚園と取引がありますので、処理できる件数には限界があり、おそらく新規のお問い合わせにはほとんど応じられなくなりそうです。特にデジタルネイティブの若手の行政書士に期待しているところですので、今のうちからしっかり準備をしておいて欲しいものです。
特定行政書士 寺島朋弥
2026年10月23日

03-5948-4231